去る平成１６年３月２３日、江戸川女子高等学校のみなさんとベートーヴェンの第九交響曲を演奏しました。若いエネルギーがほとばしる歌声は会場に響き渡り、こちらが忘れかけていた、初心、ひたむきな情熱を思い起こさせてくれました。
東京音大の私の後輩でもある、この学校の教師を務める佐野氏が一念発起してから、今回で１１年目だそうです。合唱とオーケストラが今日のような完全な形になるまでのご苦労は計り知れません。学校の理解と協力なしではもちろん成り立たなかったでしょう。
そして、何よりも今回嬉しかったのは、自分も含めて東京音大の卒業生達で演奏が出来た事です。ソプラノは先輩である橘　洋子さん。メゾとテノールが後輩の加納里美さんと高橋　淳さん。指揮がやはり後輩の佐野直樹さん。そしてバリトンが私、秋山隆典。
東京音楽大学の出身者が、大学の外で一緒に顔を合わせて、演奏をする事はめったに無い事で、感慨ひとしおでした。