今回ご紹介するのはオペラに魅せられたご夫妻、秋山隆典さんと佳子さんです。武蔵関にあるお住まいを訪ね、イタリア留学の経験や外国と日本との文化の違いについてお話を聞いてみました。



「結婚後、イタリアオペラの伝統的な発声法（ベルカント唱法）を学ぶためミラノに渡りました。オペラの本場だけあって、どの街にもオペラハウスがあり毎日のように上演されているんです。日本の五分の一くらいの安い入場料なので毎日でも見に行く事が出来て、市民の娯楽として定着しているなあと実感しました」



「イタリアでの生活で日本と違うと思ったことは全体の流れがとってもゆっくりなんです。せかせかと忙しく生活を送っている日本人にとっては戸惑う事ばかりでした。例えば、料理一つとってもインスタント食品などあまり使いません。日本では当たり前のように使いますが、あちらでは手間ひまかけてゆっくり作るんです。そうした手間をおしまない精神がオペラにも生かされていますね。四百年以上の長い年月を経て市民に親しまれるオペラが生まれたことが納得できますね」

「日本ではオペラの入場料が高すぎ、堅苦いイメージがありますけど、ぜひ一度ご覧になって欲しいと思います。きっと面白いと思って頂けると思いますよ。初めての方ならストーリーのわかり易いものを選ばれることをお勧めします。私達もオペラの面白さを伝えていく努力を一生懸命していきたいと思っています」